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2026.04.15

環境負荷の軽減効果を可視化して、企業の環境意識の向上を支援するコーコス信岡

環境配慮製品を開発する、創業125年の作業服・ユニフォームメーカー

1901年(明治34年)、備後絣の卸問屋として創業した「コーコス信岡」。昭和30年代に縫製業に転じると、グレーなど地味な色合いが多かった作業服のイメージを覆す、ブルーやピンクといったカラフルな作業服を製造するなどし、作業服・ユニフォームメーカーとして飛躍しました。

歴史あるコーコス信岡ですが、環境に配慮した製品の開発、資源の有効利用やリサイクルの推進などの取組を展開しています。例えば、再生PET繊維素材を使用したワークウェア「BOTTLE TECH®」シリーズの発売、回収した使用済作業服からフェルトを製造する「マテリアルリサイクルシステム」などです。

ほかにも、福山市新市町の本社で年に一度「感謝のバザー」を開催するなど、地域社会への貢献活動も展開しています。

環境効果を可視化した製品により、企業の環境意識向上を支援

コーコス信岡では、環境に配慮した製品の開発に力を入れています。企画部部長の林 威喜(はやし たけき)さんは、環境配慮の製品開発は、通称「グリーン購入法」が導入された2000年代から始まったと振り返ります。

「弊社では環境負荷に配慮した製品の開発は、消費材メーカーとしての責務として捉え、早い段階から開発に取り組んでいます。しかし、まだ世の中に環境配慮の意識が浸透しておらず、企業への環境配慮製品の販売は苦戦しました」

同社では、使用済ペットボトルをフレーク状に粉砕し、ペレットを経て繊維糸にしたリサイクル糸を50%以上使用したユニフォームを開発し、エコマークを取得しました。さらに2010年に、カーボンオフセットのクレジットを購入し、そのクレジットを対象製品に付けた「カーボンオフセットクレジット付きユニフォーム」を発売します。

「1着で5kg分のCO2削減に貢献することを示すクレジットを、服に直接付けました。環境負荷への効果を可視化し、視覚的に分かりやすくすることで、環境への意識が高まることを支援したいと考えています。」

そして2023年に、業界初となる再生PET素材を最大100%使用したワークウェア「BOTTLE TECH®」を発売しました。同製品にはBOTTLE TECH®・カーボンオフセットクレジット・エコマークの3種がプリントされています。さらに製品購入後、環境への効果の証明書を渡しているのも特徴です。

「発売時はSDGsの意識が浸透してきた時期で、多くの企業様が環境への取組に関心を持っていました。そのため、環境への配慮が可視化されたBOTTLE TECH®シリーズは、たくさんの企業様に選んでいただいたのです。使う人自身が『自分も環境活動に参加している』と実感できるからこそ、環境配慮製品の意味があるのではないでしょうか」

その後もBOTTLE TECH®シリーズはブラッシュアップを重ねています。より伸縮性を追求し、作業着として使いやすさを取り入れつつ、伸縮性を損なわない範囲で再生PET素材を最大限使った製品などが、新たに開発されました。

2024年4月〜2025年3月の実績で、BOTTLE TECH®シリーズは年間18万点超の売上があり、衣料品全体の売上の約5%を占めるそうです。

空調・電熱ウェアや消臭ウェアの開発で労働環境を改善

今では現場作業で必須ともいえる空調ウェア「VOLT COOL®」や電熱ウェア「VOLT HEAT®」も、コーコス信岡は長年製造しています。VOLT COOL®は電力によるファンの力でウェア内を冷やし、VOLT HEAT®は電気の力で発熱させてウェア内を温度調節するものです。

夏場の熱中症対策や、冬場の低温下での作業によるケガ防止などに効果があるほか、屋内の場合は空調の温度設定を緩められるため環境負荷を軽減できます。2025年には、さらに暑い環境の対策として保冷剤で体を冷やすベストを発売しました。

社長室兼経理部経理課課長の平田 和也(ひらた かずや)さんは「2017年に空調ウェアを発売しましたが、お客様から『温度調整は楽になったけど、汗などの臭いが気になるので、なんとかならないか』という声がありました」と話します。

これを受けて消臭ウェア『ニオイクリア®』を開発し、2018年に発売しました。この製品は日本製の強い消臭効果のある糸を使用しており、汗や足の臭いを大きく改善します。実際に着用した人から「臭いを気にしなくてよくなったので、気軽に外食できるようになった」との声が寄せられたそうです。

使用済ユニフォームをフェルトにアップサイクルする循環フローを構築

コーコス信岡では、2024年から新たな取組として「マテリアルリサイクルシステム」を始めました。使用済の作業着やユニフォームは、産業廃棄物として扱われます。これを何かに活用できたら、環境負荷へ大きな効果があるのではないかと考えたのが、取組を始めたきっかけです。

マテリアルリサイクルシステムは、企業で使用済になった同社製の作業着・ユニフォームを回収。回収した製品は素材ごとにカットし、ボタンやファスナーなどのリサイクルできない部分を取り除き、7段階の工程を経て綿状に戻します。その後、加工をしてフェルト製品として販売します。

再生フェルトは、自動車の吸音材や護岸工事の河川敷用マットなどに利用されているそうです。2025年時点での使用済製品の回収実績は約23tで、34社・202拠点(重複込み)から回収されました。

またコーコス信岡は、地域社会との共生活動の一つとして、毎年11月に新市町の本社で「感謝のバザー」を開催し、ユニフォームをはじめとした自社製品を販売しています。安くて丈夫で動きやすいユニフォームに魅力を感じている人が多く、毎年バザーを楽しみにしているという声もあり、開催日はいつも長蛇の列ができて大変にぎわうそうです。

「人にやさしくする気持ち」を持つことがSDGsにつながる

林さんはSDGsの取組について、次のように語ります。

「コーコス信岡は、125年にわたり『働く』を支え続けてきました。今後も『働く』に寄り添っていく所存です。『働く』に寄り添うということは、お客様の『生活』に寄り添うことでもあります。私たちは繊維製品をつくる企業ですので、生活に密着した使い勝手の良い製品や快適な製品を通じて、環境負荷への配慮をお客様が感じられるようにすることが社会貢献だと思います」

そして「人にやさしくする気持ち」を持って取り組んでいくことが大事だと、林さんは考えているそうです。

株式会社コーコス信岡

株式会社コーコス信岡は、職場のユニフォームをはじめ、作業用品の生産・販売を通じて、働く人々と職場の安全性・安心と心地よさを追求し、着用することによって働く喜びを感じていただけるような商品を提供していきたいと思います。
また、事業活動を通じて、社会貢献・環境保護活動にも積極的に取り組んで参ります。多くの人々に支えられていることに感謝し、社員が誇りを持って働けるような企業風土づくりに努め、ユニフォーム及び作業用品業界でのベストカンパニーを目指して参ります。

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